絢爛たる暗号 百人一首の謎を解く
絢爛たる暗号 百人一首の謎を解く
著者:織田 正吉
田辺聖子氏の「田辺聖子の小倉百人一首」で紹介されていたのをきっかけに読み始めた。
この「百人一首」。
藤原定家がなぜこの百首を撰んだのかは、とても不思議な謎のようだ。
私には歌の善し悪しはわからないが、古今の歌に通じている定家が撰んだとは思えない歌が混じっているという。
また、有名な歌人の歌が取られていないのに、無名に近い歌人の歌が取られていたり...。
そして、「百人一首」には同じ言葉を持つ歌が、非常に多い(そこが、カルタ取りでお手つきを誘ってる。)。
なぜ、似たような歌を集めたのか、その理由もわからないままなのだ。
そんな謎を解くべく、それまでのアプローチとは全く違った方向から検証してみたのが、この本。
一首一首を独立した歌だと見るのではなく、「百人一首」として全体を見なければ謎は解けない、というのが前提である。
それぞれの歌が、別の歌と関連していて、百首全てがクロスワードのように絡み合っていて、ジグソーパズルのようにピースをあるべき場所に戻してこそ、全体像が浮かび上がってくるのだと、そういう展開になっている。
そして最後に、このクロスワードに定家が込めた想いとは何だったのかを解き明かす。
百人一首の謎とは何なのかから始まり、定家がこの百首を撰んだ理由、その中に込めた想い、それが読み進めるうちに順々に解かれていく、ミステリを読んでいるのと同じ快感が得られる一冊だ。
百首をクロスワードの形にした配置図が載っているのだが、これをエクセルで作ってみた。
カルタの読み札をその形に並べてみるのが早いのだろうが、手元に無かったので。
実際に歌を見ながら配置してみると、本当に面白いようにそれぞれが繋がっていることが見えてくる。
この説が必ずしも正しいわけでは無くて、これからまた色んな検証がなされていくと思うが、とても興味深いアプローチの仕方である。
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