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2008/10/07

P.S.アイラヴユー

P.S.アイラヴユー
著者:セシリア・アハーン
訳者:林真理子
★★☆☆☆

映画の予告編で、、「亡くなった夫から次々と届くラヴレター。どんな方法で届くのだろう...。」というようなフレーズがあったように記憶していた。
何となくミステリチックな雰囲気が漂うフレーズじゃないか。
それに惹かれて、この本を読んでみたのだが...。
申し訳ないけれど、最初の段階で既にほとんど読む気が失せていた。
手紙が届く方法。
特に謎めいてなどいないじゃないか。

私は、基本的に恋愛をメインテーマにした書籍は手に取らない。
好みには合わないのだ。
この本も、その謎がなければ、読む意味がないに等しい。
しかも、訳が林真理子。
なぜだかわからないが、私は生理的に彼女を受け入れることができない。
と、思いながらも、せっかく買ったのだからと読んでみた。

主人公ホリーの実家に亡くなった夫からの小包が届くのである。
その中には10通の手紙が。
封筒には、3月から12月までの月が書かれていた。
その月に手紙を開封すること、ということなのだ。
つまり、一度に10通の手紙が主人公ホリーの手元に届き、ホリーは夫の遺志通り、毎月はじめに手紙を1通ずつ開けていくのだ。
映画では、この部分は脚色されているのかもしれない。

突然、若くして夫を亡くしたホリー。
彼女の動揺、孤独感、焦り、いろんな思いが混在していて、混乱している様子がよく描かれている。
夫を亡くしてからは、おそらくずっと現実逃避していたのだろう。
自分自身をも亡くしてしまい、生きているのか死んでいるのか、よくわからない状態だった。
そこへ届いた夫からのラヴレター。

死に直面した夫は、自分がいなくなった後、妻が独り立ちできるかどうかを心配し、彼女がなすべきことを「リスト」として残しておいたのだ。
自然な流れの中で、自分のことを「悲しみ」から「思い出」にできるようにと願ったのか。
それにしても、なんと思いやりにあふれた手紙なのだろう。
本当に妻のことを理解していなければ、こんな手紙は残すことができない。
とても素敵な10通の手紙だ。

前述したとおり「恋愛」ものが苦手な私には、最後まで読むことが少し苦になったけれど、決して面白くない小説ではないと思う。
毎月、封を切られる手紙の内容が楽しみだったし、最後の手紙を開けてしまった後のホリーがどうなるのか気になった。
しかし、最後は若干荒っぽい終わり方になっているような気もする。
そこが残念だな。

読了直後の今は、「やっと、読み終わった~」というのが正直な感想である。

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