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2008/12/27

家族なのに

家族なのに
著者:なまこ
★★★★★

さきほど、あるブログで知ったお話です。とてもとても哀しいお話で、今日は眠れなくなるかもしれません...。
ウチの子たちには、絶対こんな目に遭わさないのに...。
こんな気持ちを味わう子たちが少しでも減っていきますように...。
本も販売されているのですが、ネット上でも読むことができます。

家族なのに

パパとママと一緒に楽しく暮らしていたワンコが、いつの間にか見放され、ひとりぼっちになって、天国に逝ってしまうお話です。
哀しいと寂しいと泣いて、なぜ自分がひとりぼっちなのか理解できないまま天国に逝ってしまう子たちの気持ちを考えると、やり切れなくなります。
お願いします。自分の家族として迎えた子たちは、最後まで家族でいてあげてください。
お願いします。ホントにホントに、お願いします。
イヌもネコも、自分の家族が大好きなんです。それは見捨てられた後も変わらないんです。自分がおいていかれたのは、何か悪いことをしたせいなんだろうかと考えながら死を迎えるんです。最期の最期まで、自分と家族との楽しかった日々を忘れないんです。いつ迎えに来てくれるんだろうかと、ずっと待っています。
これは人間からみた感傷にすぎなのかもしれないけれど、保健所にいる動物たちはみんな「哀しい眼」をしています。決して「怒っている眼」ではないのです。
「哀しい眼」をした子を増やさないでください。本当に心から、心から、お願いします。

基本的に、こういうお話は避けてしまいます。知ってしまうと、何もできない自分が悔しくて、どうしようもなく落ち込むから。
ドキュメンタリーやドラマや映画で、動物を主人公にしたものも、基本的に観ません。健気な(人間が勝手にそう見ているだけなのかもしれないけれど)動物たちの気持ちに、人間が100%応えきれているのかなと、疑問を消化できなくなるので。
でも、現実は現実として、そこにあるわけで、無視したところで無くなるものでもないんですよね。だけど、受け入れたくない自分もいて、どうしたらいいのかわからなくなる。

とにかく、自分が家族として迎えた命は、最期まで痛い思いも怖い思いもさせずに全うさせたい。今の私ができることは、それくらいしかない。あとは、こういう場所で呼びかけていくくらいかな。
なんて、無力なんだろう...。

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2008/12/24

おいしいハンバーガーのこわい話

おいしいハンバーガーのこわい話
著者:エリック・シュローサー、チャールズ・ウィルソン
訳者:宇丹貴代実
★★★★☆

ホントに怖い話だった...。
ファストフードの危険性について、子供向けに書かれたという本書。がしかし、大人が読んでも読み応えのある本である。
ただ単に、ファストフード業界を攻撃するわけではなく、ファストフードが誕生した背景、そこから巨大な産業に育っていった過程、そして今、その業界が与える様々な影響について、筋道たててきちんと説明してくれている。

第1章 ハンバーガーはこうして生まれた
第2章 子どもは大事なお客さま
第3章 マックジョブってなんのこと?
第4章 フライドポテトの秘密
第5章 スカッとしない清涼飲料の話
第6章 牛や鶏はどんな目にあってる?
第7章 ファストフード中毒
第8章 きみたちにできること

主にマクドナルドについて述べられている部分が多いのだが、食べる側だけでなく、店舗で働く従業員、工場で働く人々、肉や野菜を育てる農家に与える影響も大きいのだと気づかされた。

ヨーロッパでは、失神させる薬を与えて、苦痛を感じることなく殺される動物たちが、アメリカではスピード重視、低コスト重視のため、原始的なやり方で殺されている。中にはまだ意識が残っている状態で釜ゆでにされる鶏もいるのだとか...。

また、農家の生産形態も変化している。短期間かつ低コストで育てることを目標にしなければならなくなったからだ。そして、その育て方も農家が考えるまでもなく、企業からの指示に従うだけ。すでに鶏も牛も「動物」ではなく「モノ」になっている。利益を上げるためには、その「モノ」の感情など考える必要も無いことなのだ。

だが、これを読んで、「もう二度とファストフードは食べません」と言い切れるだろうか...。私たちの食生活の中にファストフードはすでに組み込まれてしまっているような気がする。子どもの頃から、美味しそうに食べるCMを観ては、新商品が出るたびに楽しみに店に通ってきたりしてきた。

ファストフード業界も、かつてほどやりたい放題というわけにはいかなくなってきているようだ。
情報は、その内容がひどいものであればあるほど、早く知れ渡る。カウンターの外からは見えない世界についての情報も、こうやって書籍にされたり、ネット上で取り上げられたりするわけだ。

現代の先進国では、ほとんどの消費者が情報を利用して、自分たちの口にするモノを選んでいける時代。本書のような情報に耳をふさいで、ファストフードを食べ続けるのも一つの選択ではある。
ただ、口にする前に「これはどこからどうやって私の手の中にあるのだろう」と、考えることは大切だと思う。
考えた上で、口にするもしないも、それは選択の自由。

私は今後、ファストフードを利用する機会が減るだろうか...。考えてみたい。

関係ないかもしれないけど、私はフォアグラを食べる人たちの気が知れない。あれもひどい育て方をされているんだよねぇ...。どうしても食べなきゃいけないモノでもあるまいしなぁ...。

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2008/12/22

話術!虎の穴

話術!虎の穴―現役アナウンサーが明かすトークのネタ帖
著者:三橋泰介
★★★☆☆

Amazonでタイトル買いした本。
レビューも5つ星ばかりだったので、期待していたのだが、何となく、星3つ...。

とてもわかりやすい文章で書かれていて、1時間くらいで読める。消化吸収が早くできる本だ。
具体的なトークのコツが紹介されていて「芸能人の○○さんが、こういった。これは、これはコレコレこういう意味で、だからこうなのだ」といった例がいくつも出てくる。テレビなどでなじみのある人を例えに説明しているので、興味深くもあるし、記憶にも残りやすい。

しかし、やはり何となく期待はずれなんだよなぁ...。理由は、よくわからないんだけど。
たぶん、目新しい情報が少なかったのかな。確かに書いてあることはわかりやすいし、なるほどと思うんだけど、そういうことは今まで読んだ本にも書いてあったことなんだよね。

ただ、トークとブログとの関係とか、アドリブの考え方などは、私にとっては新しい視点だった。
この手の本を読んだことのない方には、100%お勧めしたい本である。
この手の本を何冊か読んだ方にも、お勧めはできる。いくつかは新しい情報が得られるのではないかと思う。

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2008/12/21

推理小説常習犯

推理小説常習犯―ミステリー作家への13階段+おまけ
著者:森雅裕
★★★☆☆

タイトルだけを見ると、ミステリー作家になるための指南書のように思えるが、実は出版業界の暴露本である。編集者や出版社の裏側、大きな賞をとったからといってすぐに売れっ子になるわけではないという真実、本にしてもらうためにはある種の妥協や媚びも必要だという現実について述べられている。

依頼された原稿を書き出版社に送ったところ、全く連絡もなく、もちろん原稿料も入ってこないなど、この業界のいい加減さには、驚かされた。全てが口約束の上に成り立っている業界であるようだ。

最初に書かれたのが平成の初め頃、加筆されたのも平成15年。なので現在の状況と食い違う部分もあるのかもしれないが、著者ご本人が体験したことをもとに書かれているので、常識から考えて「嘘だろ~」という部分でさえもリアルに感じられた。

サブタイトルに「ミステリー作家への13階段」とあるように、ミステリー作家になるための...というより、とにかく賞をとるための、あるいは出版してもらうためのテクニックも多々述べられていて、非常に興味深い本である。
著者は、自分の作品に妥協を許さず、そのかたくなな姿勢が、ある意味で緩い出版業界と相容れず、冷遇されているような印象を受けた。その自分を反面教師として、こうした方が業界の受けがよくなる、といった記述も少なくない。

著者のミステリーは失礼ながら読んだことがない。
軽く読めるといった類のミステリーではなさそうだが、機会があったら手にしてみたいと思う。

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2008/12/20

なぎさボーイ

なぎさボーイ
著者:氷室冴子
★★★★★

中学生の頃、初めて手にしたコバルト文庫&氷室冴子氏の小説。当時は、登場人物と同年代で、とても読むのが楽しかったシリーズだ。
あれから25年近く、約四半世紀が過ぎた今、改めて読み返してみた。もっと、小っ恥ずかしくなるような、青臭いような読感かなと思っていたのだが、意外と素直に楽しめたのに驚いた。

登場人物はみんな中学3年生。
主人公は雨城なぎさ。女の子のような名前と、女の子のようにかわいらしい容姿で、小さな頃から屈辱感を味わってきた男の子である。本人は、なにかというと「男たるもの云々」とすぐ口にするほど、「男」にこだわっている。
彼と中学1年の時に同じクラスになり、顔を見ると喧嘩が始まってしまう女の子が原田多恵子。お節介焼きで、正義感が強い。そして、実はなぎさくんに恋心を抱いているのだ。
なぎさくんの幼なじみで日本舞踊の家元の家に生まれたプレイボーイの森北里。いつも冷静な北里くんは、いつもなぎさくんをからかっては楽しんでいる、ちょっと大人な雰囲気が漂う男の子。
この北里くんの従姉妹が麻生野枝。彼女もちょっと変わった女の子だ。人見知りで、クールな性格。彼女と考えるより先に行動してしまう多恵子が親友というのだから不思議である。
最後に、上邑三四郎。なぎさくんと多恵子の中学1年の時の同級生。気が弱くて、勉強もスポーツもまるでダメ。いじめられっ子の典型だ。1年の頃から、なぎさくんと多恵子が父母のように守ってきた男の子。

この5人が同じ高校を受けるという理由から、何となくグループっぽくなり、一緒に怒ったり、笑ったり、悩んだりするわけだ。

で、メインテーマは、なぎさくんと多恵子のラブ・ストーリー。
中学3年から高校生まで、あるときは三角関係になり、はたまたあるときには四角関係になったりで、お互いがお互いを好きなのに、「男たるもの軽薄にちゃらちゃらと恋の告白なんてもんはするべきじゃない。男子一生の伴侶を得るとき、その伴侶を残して先に死ぬとき。男が好いた惚れたと言っていいのは、このふたつのときだけだ」というなぎさくんの素直になれない不器用な性格ゆえに、赤い糸はこんがらがっていく。

携帯電話も、「ストーカー」という言葉も無かったあの時代の恋物語。現代の中学生に、読んで感想を聞かせてもらいたいなと思う。共感できるかな。それとも、わかんないかな。

振り返ってみると、中学当時は多恵子にも野枝にもほかのどの女の子にも自分を重ねることはなく、ただ、なぎさくんになりたいと思っていたように記憶している。なぎさくんを好きになるわけではなく、なぎさくん自身になりたかったのだ。
ま、ただ単に学ランに憧れていただけかもしれないけれど。その憧れも7つ下の弟が学ランを着るようになった頃には、あとかたもなく消え去っていた。

大人になってから読み返しても楽しめてしまうとは、氷室冴子氏って、やはりスゴイ方。
今年、亡くなったと知ったときには、ショックだった。
まだ若かったのに。
改めて、ご冥福を心からお祈りいたします...。

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2008/12/19

情報は1冊のノートにまとめなさい

情報は1冊のノートにまとめなさい 100円でつくる万能「情報整理ノート」
著者:奥野宣之
★★★☆☆

なんでもかんでも収集する癖のある私は、いざその情報を使おうというときに「あれ?どこに書いてあったんだっけ?」ということが少なくない。集めるだけ集めて、整理整頓ができていないので、アウトプットに使えないのだ。
そのため、情報整理やファイル管理といった本をみつけると、一応手に取ってみる。そして、多少なりとも興味を持ったものを購入。そうやって出逢ったのが本書である。

なんでもかんでも大学ノートにとにかく書き殴っていけというのが本書の主張。
そうすれば、どこにあるのかを探すのに多少手間がかかっても、必ずここにあることは確実なので、見つからないということは起こらないというのだ。
そして、書くことに躊躇しないため、使用するのは安価なノートにすべし、ということ。著者はA6版の大学ノートを薦めている。1冊100円程度。1冊のノートを2週間で使ってしまうとしても、月に200円程度のコストとなる。
そして、書くときには「整理整頓」ということを意識せず、とにかく時系列に思ったことをゴリゴリと書いていくのだ。

では、その書きためた情報を利用したいときにはどうするのか。
それは、PCのテキストファイルで索引簿を作ればよいという。1冊のノートが終わり次第、それほど細分化せずにいくつかのカテゴリにわけ、キーワードだけを抜き取った索引簿を作成しておく。必要な情報はそのテキストファイルで検索すれば、どこに情報が書いてあるのかがわかるということ。

そのほか、パスワード管理、スケジュール管理など、様々な用途が、この1冊でカバーできる方法が掲載されている。

とにかく書いていけ、そしてその場所は1カ所に限定すること。これには同感。
ただ、A6ノートにこだわる必要はないかな、と思う。
文章を書くことが面倒な人には合わない方法だろうが、特に文章を書くことに苦痛を感じない私には、この方法はぴったりかもしれない。しかし、私ならA5版のルーズリーフを使用する。1冊のノートを2~3週間で使い切ってしまうとすると、持ち歩ける情報が少なすぎるような気がするからだ。
男性は通常スーツにポケットがたくさんついているので、ポケットに入るサイズというのが重要事項になるのかもしれないが、女性の場合(というか私の場合)、手帳はバッグに入れて持ち歩くということが多いので、ポケットに入るサイズということのメリットはそれほど感じないのである。

書いてあることすべてに同感!というわけにはいかないが、今後の情報管理の方法として、参考になる情報が多く得られた1冊であった。
とにかく情報のある場所は1つにまとめろ!ということなのだ。

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2008/12/18

童謡の謎

童謡の謎―案外、知らずに歌ってた
著者:合田道人
★★★★☆

童謡や昔話というのは、うろ覚えだったりすることが多い。小さい頃から何気なく耳にしているので、音で覚えており、歌詞の意味を考えるというのは、ある程度大人になってからではないだろうか。
歌詞の意味を知ろうとして初めて、何十年も間違った歌詞で唄っていたことに気づいたりする。

西洋のミステリの中では、マザーグースをテーマとして書かれたものも少なくない。日本でも、金田一耕助シリーズなどは、その土地の数え歌などをテーマにしているものがある。
子供が唄う無邪気な声と、残忍な殺人事件を結びつけることによって、その怖さを倍増させているような気がする。

ミステリが好きな私は、そんなこともあってマザーグースや童謡に興味を持つようになった。そこで手にしたのが本書である。
第一章 こんなに悲しい童謡たち
第二章 こんなに怖い童謡たち
第三章 こんなに奇妙な童謡たち
第四章 こんなに艶っぽい童謡たち
上記の4章にわけて、18曲の童謡が紹介されている。
第一章では「しゃぼん玉」「花いちもんめ」など、第二章では「しかられて」「てるてる坊主」、第三章で「かごめかごめ」「七つの子」、第五章で「ずいずいずっころばし」「浦島太郎」などである。

それぞれの唄の発祥地や作者の人生の背景などから入っていき、著者の推測を加えながら、こういう意味ではないか、と締めくくっている。ほとんどが著者の推測ではないかなと思われる部分が少なくないので、この本に書かれていることが必ずしも正しいとは言えないかもしれない。

しかし、特に意味も考えず、耳で聞いたままを口ずさんでいた唄の意味が、こんなに悲しい、またはこんなに不思議な歌詞だったのかと驚くばかりだ。
「花いちもんめ」の「かって嬉しい花いちもんめ」が、実は「買って嬉しい花いちもんめ」であり、人買いに買われていく女の子たちの唄なのだという解釈には、やり切れない悲しみを感じた。
また、「赤い靴」に出てくる「あの子」は、外国に連れて行かれたのだとばかり思っていたが、実際は異なるようで、あまり恵まれた境遇ではなかったらしい。
力のない子供たちは大人の都合で流されるままになるしかないのだろうか。

童謡しかり、昔話しかり、長い時を乗り越えて伝えられるものには、やはりなにかしら人を惹きつけるものを持っているのだろうと、改めて感じた。

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2008/12/17

あの~、それは違法行為ですけど・・・

あの~、それは違法行為ですけど・・・
著者:牧野二郎(弁護士)
★★★★☆

本書の表紙から引用。

「ネット時代に知らないでは済まされない。犯罪者にならないために知っておくべき、目からウロコの法律の知恵袋!」

インターネットやパソコンなど、電子データを取り扱う際に、もしかしたら違法になってしまうかもしれない行為について、質疑応答形式で解説した本。
たとえば...。
「仕事中に自分の携帯電話で株を売買したけど大丈夫?」
「自分が管理する掲示板に他人を中傷する書き込みがなされたけど、放っておいていい?」
「自作のバッグの説明に有名ブランドの『○○風』と書いてオークションに出品してもいい?」
「複製した音楽CDを友人にプレゼントしてもいい?」
「自作のソフトウェアを会社の複数のパソコンに無償でインストールしてもいい?」
などなど...。

メール、ホームページ、オークション、ネット株、音楽・映像、パソコン・ソフト、その他の7章に分けて、108の事例が紹介されている。
明らかに違法だと思っていたケースや、明らかに合法だと思っていたケースでも、自分の記憶違いに気づかされたりして、新しい発見も多かった。また、著者が弁護士さんであるということもあって、なぜ違法なのか、合法なのかの説明がしっかりしていてわかりやすい。
違法・合法の判断が難しい例もまだ多数あるようだが。このあたり、法整備が追いついていない状況もあるのだろう。

パソコンや携帯電話、MP3プレーヤーなどによって、誰でも簡単にデジタル情報を扱うことができるようになったが、それを扱う上での教育が充分に行き渡っていないように思う。法律違反になる可能性があるかもしれないとチラッとも思わないで、自分のブログ上にヒット曲の歌詞を転載してみたり、サイトのBGMに使ってみたりするケースも少なくないのではないだろうか。

正しいデジタル情報の扱い方の基本を知るために、お勧めしたい一冊である。

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2008/12/16

ここまで「気がきく人」

ここまで「気がきく人」―文句なしに凄い!
著者:山形琢也
★★☆☆☆

社会人としての気のきかせ方などについて述べられた本である。
具体的な事例がいくつも掲載されていて、わかりやすいとは思う。ただ、新しい発見というものはなかったように思うし、事例自体もなにやら気のきかせすぎというか、「そこまでやるか、普通?」といった感じで、個人的には受け入れがたいものがいくつかあった。ま、だからこそ「文句なしに凄い!」ということなんだろうけれど。

もちろん逆の「気のきかない人」の具体的事例も掲載されている。
この手の本を一冊も持っていないという方には、お勧めできるかもしれない。

社内の上司・同僚・部下に対して、また顧客に対して、取引先に対して、いろいろと気を遣わなければならない社会人って、しんどいなぁと改めて思った。
これが無理なく無駄なくこなせるようになると、「仕事ができる人」になるのかな。

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2008/12/15

相棒 警視庁ふたりだけの特命係

相棒 警視庁ふたりだけの特命係
脚本:輿水 泰弘
ノベライズ:碇 卯人
★★★★☆

言わずとしれたテレビ朝日系のヒットドラマ「相棒」のノベライズ化、第一弾である。
本書に掲載されているのは、まだレギュラー放送前の土曜ワイド劇場で放送された3編である。
第1話「コンビ誕生」
第2話「華麗なる殺人鬼」
第3話「神々の巣窟」

このうち、再放送で見たのは、第2話と第3話。
第1話は、録画しているのだが、落ち着いて観る時間がなく、残念ながらまだ観ていない。

本書は、発売されてまもなく購入し、読んだ。今回は数ヶ月ぶりの再読である。
ドラマは観ていなくても、ある程度のキャスティングは知っているし、映像を頭の中で再現しながら読むことができた。ドラマでよくある杉下右京の嫌みな視線、亀山薫の激情ぶりなど、上手く表現している。
ドラマを観た方も観ていない方も、「相棒」に興味があるという方には、お勧め。

第1話「コンビ誕生」
警視庁捜査1課の現職刑事、亀山薫が何の因果か指名手配犯の人質となってしまった。そこへ警視庁特命係の杉下右京係長から亀山の携帯へ電話がかかってくる。右京の適切なアドバイスに助けられ、亀山は無事に犯人を逮捕することができた。が、しかし...。刑事がまんまと凶悪犯の人質になるという失態を、マスコミを通して全国にさらしたということで、亀山は左遷...というより島流しにあう。異動先は、人材の墓場と呼ばれる「特命係」。あの騒動時にアドバイスをくれた杉下右京のいる部署である。
几帳面で神経質で頭の切れる杉下右京と、大ざっぱで激情型で考えるより先に身体が動く亀山薫のコンビが誕生した瞬間である。
といった、誕生秘話の後、事件が発生する。これまた亀山薫が殺人事件の第一発見者となるのである。しかも、酔いつぶれてどこの誰ともわからない女性にとあるアパートの一室に連れ込まれ、翌朝目が覚めたら人が死んでいたというのだから、褒められたものではない。
容疑者の女性はまもなく逮捕されるが、亀山薫は自分が会った女性ではないと言い張る。
そこから、特命係の単独捜査が始まった。
物語が二転三転し、真犯人が判明すると、何ともいえないやりきれなさが場面に漂う。
最初の1話にふさわしい傑作であると思う。

第2話「華麗なる殺人鬼」
連続女性殺人事件が起こり、捜査一課は大忙しである。しかし、特命係は蚊帳の外。亀山は暇をもてあましていた。そこへ、薬物対策課の課長から張り込みの業務を命じられる。やっと刑事らしい仕事ができると嬉々として業務に就く亀山と、粛々と命じられた業務をこなす杉下。長い張り込みの結果、薬物の売人を逮捕することができたのだが、その逮捕劇の真っ最中に女性の死体を発見。連続殺人事件の5人目の犠牲者だった。
5人も殺されながら捜査が全く進展しないことにいらつく検事は、亀山薫の同級生の浅倉であった。
捜査一課が気づかなかった犠牲者の共通点に、いち早く目をつけた杉下。亀山と二人だけの単独捜査が始まる。それは、検事である浅倉も巻き込んでいき....。
これも読み進めるうちにドキドキ感が増していく、スピード感溢れる作品であった。

第3話「神々の巣窟」
化学薬品工場の爆発事故を報じるテレビを観ていた亀山。事故に巻き込まれた人々が次々と病院に運び込まれる中、担架に乗せられた杉下を見つける。事故に巻き込まれたのかと慌てて病院に駆けつけてみれば、なんのことはない「盲腸」で運ばれただけであった。
杉下と亀山、亀山の同棲相手の美和子と杉下の元妻のたまき。4人が談笑する病室の窓の外を、人間が落ちていった。死んだのはその大学病院の助教授。ほぼ自殺だろうと見られていたが、杉下だけはそれに納得せず、入院中の病院をうろついては、いろんな情報を集めていく。亀山も杉下の指示に従って、情報収集。
その結果、導き出された犯人は...。
犯人の意外性、動機の意外性がおもしろい。大学病院の医局部という特殊な世界ならではの事件である。

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2008/12/14

七つの怖い扉

七つの怖い扉
著者:阿刀田高、小池真理子、鈴木光司、高橋克彦、乃南アサ、夢枕獏、宮部みゆき
★★★☆☆

上記の作家7人の短編小説が1つずつ掲載された本書。
テーマは本書の表紙裏にある紹介文を引用しよう。

***以下引用***

「ねえ、私、生まれてから一度も〈怖い〉と思ったことがないの。あなたのお話で、私に〈怖い〉ってどんなものか教えてくださいな。」---ある作家は哀切と戦慄が交錯する一瞬を捉え、またある作家は「予感」でがんじがらめにする秘術を繰り出した。そしてまたある作家は、此岸と彼岸をたゆたうが如き朧な物語を紡ぎ出した....。
当代きっての怪異譚の語り部が腕によるをかけて作り上げた恐怖七景。

***引用終了***

1.迷路---阿刀田高
昌司は、年上の遊び友達から怖い話を聞かされる。「遺伝っていうやつは、先祖のだれかが人殺しをしていれば、それが頭の中に伝わる。けど、しばらくは隠れている。あるとき、ヒョイと出てくるんだ。」
昌司は、ものをよく忘れる。自分のやったことなのか、そうでないのかがわからなくなるときがあるのだ。ある冬、たくさんの雪が積もった。家の裏にある古い井戸の上に落とし穴を作った昌司。ちょうど通りかかった幼い女の子をおびき寄せて落とし穴に落としてしまった。急に怖くなった彼は、その上から雪を覆い被せ、無かったことにしてしまう。雪も溶けた頃、井戸の中をのぞいてみると、女の子のいた形跡がない。アレは本当のことだったんだろうか....。それとも先祖の記憶が残っているのか...。よくわからないまま時は過ぎていく。
昔話を読んでいるような、そんな感じで読み進めていたのだが、最後の1文で、ストンと物語を落としている。
全てが腑に落ちたような気持ちの良い読後感だった。

2.布団部屋---宮部みゆき
時は江戸。代々の主人が短命であることが有名な酒屋があった。その名を兼子屋という。
女は長生きするのだが、男は自分の子供が17、8になるころ、眠ったように死んでいく。
早死にの評判が定着している兼子屋は、無理な注文も受け、商人としてめいっぱいの誠意で得意客の信用をつなぎ止めていた。奉公人にもきびしいのだが、不思議と奉公人が逃げ出したり、不祥事を起こしたりすることがない。他の商人たちがうらやましがるほどである。
そんな兼子屋で、一人の女中が突然頓死する。16歳であった。理由もわからないまま病死ということで片付けられたのだが、この女中の妹の「おゆう」が代わりに奉公することになる。
さて、兼子屋にまつわる不幸の原因とはなんだろう、奉公人が従順な原因とは?
宮部みゆき氏の時代物は「ぼんくら」を持っているが、江戸の商家の様子が生き生きと描かれている。最後の謎解きも心地よい怖さと安堵を残している。さすが、である。

3.母の死んだ家---高橋克彦
ある作家と担当編集者がパーティの帰りに山道で迷ってしまった。夜も充分に更けた頃、ふと気づくと別荘地のあたりをさまよい歩いていることに気づく。しかも、作家の祖父が昔に所有していた別荘のある地である。
その別荘では、作家が幼い頃に母が自殺しているため、できるだけ嫌なことは思い出さないようにと、意識的に自分を遠ざけていた場所だった。幼すぎたため、記憶も曖昧になっている。しかし、別荘地を歩くごとに記憶がよみがえり...。
この物語の最初の一文は次の通り。
「思えば、すべては偶然などではなかったのかも知れない。」
最後にまたこの言葉を思い出すことになる。
この著者の作品は初めて読んだが、他の作品にも興味が沸いた。

4.夕がすみ---乃南アサ
自分の母の妹の子、つまり従妹の「かすみちゃん」が、立て続けに家族を失った。はじめは生まれて間もない妹。次に両親。ひとりぼっちになった「かすみちゃん」を、自分の家で引き取りたいと母が言い出した。
かわいい「かすみちゃん」が大好きな主人公は大賛成。しかし、兄が反対し、祖母も渋っている。そこを上手く説得し、一緒に住むことに決まった。
美しくて可憐な少女「かすみちゃん」。一目見た瞬間、だれでも好意を持たずにはいられないほど、いじらしく健気なのである。渋っていた祖母も、いつの間にか「かすみちゃん」のとりこに。
しかし、兄だけは相変わらず嫌っている。気味が悪いというのだ。
そんななか、今度は主人公の兄がバイク事故で死亡。悲しみに暮れる一家を慰めてくれたのは、家族を失っても健気に振る舞う「かすみちゃん」だった。
この七作の中で一番気に入った短編。無邪気な「かすみちゃん」に、私も惚れてしまった。
彼女の作品も初めて読んだ。やはり同じく他の作品も読んでみたい。

5.空に浮かぶ箱---鈴木光司
目が覚めた主人公が見た世界は、長方形に切り取られた空だった。とあるビルの排水溝のような溝の隙間に身体を横たえていたのである。夢とうつつとの間をいったりきたりしながら、記憶をたどっていく。
自分の状況を確認しようと、かろうじて動く上半身を少し起こしてみたが、足が見えない。自分の大きなおなかが視界を遮っているのだ。妊娠するようなことをした覚えがないが、妊娠していることは確かな様子。思い出すのは、急死した大学の先生の部屋で見つけたビデオテープ。
なんだか「リング」の続き物のような物語。
「リング」はそれなりにおもしろく読めたが、短編であの恐怖をよみがえらせるのは難しいのではないかと思った。

6.安義橋の鬼、人を噉らふ語---夢枕獏
時は鎌倉時代あたりであろうか...。
あるとき若い者が集まり酒を飲んでいた。ひょんなことから安義橋に出るという鬼の話になる。あれやこれやと盛り上がっていると、理屈者の源貞盛が反論する。そんなもの、いるはずがないではないか、と。どこの世界にもこういう人間が1人はいるものだ。酒の勢いもあってか、みなが「そういうなら、今からその橋へ行ってこい」と貞盛に仕掛ける。後に引けなくなった貞盛は、1頭の馬を連れ、橋へと向かった。残った若者達のうちの1人が、ある提案をした。これから自分が鬼に化けてその橋へ行ってやるというのだ。誰かが見に行かなければ、本当に貞盛が橋まで行ったのかどうか、確認できないではないかという。もしやってきたのであれば、鬼の振りをして驚かせてやろうというのだ。言い出したのは菅原道忠。
さて、橋の上では何が起こったか...。
時代物ということもあり、少し取っつきにくい部分もあったが、最後のオチは、さもあらん、という感じである。

7.康平の背中---小池真理子
特にこれといった感想もない。
ちょっとそっけないと言われるかもしれないが、オチも落ちているのかどうかわからないようなものだし、本書の中では、唯一最後まで読むのがつらかった作品である。

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2008/12/13

グリムズ1本目の木

20081213gremz01

ブログの中で木を育てると、本物の木を植えてくれるというグリムズ。
初めての木が大人の木になった。
エコや環境に関する言葉を多く書くと育ちやすいとかなんとか...。
このブログではちょっと育ちにくいかなぁ~(苦笑)。

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2008/12/05

金田一少年の事件簿(File04)

金田一少年の事件簿 (File04)
原作:天樹征丸、金成陽三郎
漫画:さとうふみや
★★★☆☆

金田一少年シリーズの第4作目。「学園七不思議殺人事件」である。

金田一と幼なじみの美雪が通う不動高校。
この高校には古い木造校舎があり、その古い校舎の解体が決まった頃、学校に脅迫状が届くようになる。差出人は「放課後の魔術師」。内容は解体工事を中止しなければ呪いが降りかかるというものだった。
その脅迫状をきっかけに、木造校舎に関わる七不思議の噂が学内で復活し、七つ全ての不思議を知ると、放課後の魔術師に殺されるとささやかれるようになった。

不動高校の創立祭を1ヶ月後に控えたある日、ミステリー研究会の会長である桜木るい子が、金田一に入部を勧める。るい子は金田一の頭脳に一目おいていたのだ。その気がなかった金田一だったが、話の流れでつい入部することになった。なぜか美雪と一緒に...。

るい子は、創立祭に発行するミステリー研究会の会報のテーマとして学園七不思議の謎を解明しようと提案する。顧問である教師の的場は、過去に七不思議に関わって行方不明になった女子学生がおり、脅迫状も関わっていることから、危険だと反対する。しかし、るい子は折れることなく、七不思議の謎を解くことに決めてしまう。

その夜、金田一の家にるい子から電話があった。面白いものを見せたいから木造校舎にある部室に来いというのだ。金田一と美雪が部室を訪ねたが、るい子の姿はなかった。そこへ部員が次々と集まり始める。みんな奇妙な電話で呼び出されたらしい。夜の校舎に集まる部員たちの前に、警備員の立花が現れ、警備室へとみんなを連れて行く。

午後10時、学内を巡回する立花に金田一がついて行きたいと言いだし、二人で回ることになった。その途中、窓の外見える向かい側の教室(生物室)に怪しげに灯る光を見つける。その教室の中では、恐ろしい光景が繰り広げられていた。天井からるい子と思われる女子学生が吊されており、そのそばには不気味な仮面をかぶった謎の人物が立っていたのである。
急いで生物室に駆けつけた立花と金田一。しかし、そのドアには鍵がかかっていた。部員と的場教師が騒ぎを聞きつけて集まり、閉ざされたドアを蹴破ると、中には全く人影もなく...。

が、その翌日、巡回中に金田一たちが目にした光景が、生物室に再現されていた。桜木るい子が首を吊った状態で発見されたのだ!

*以下、過去の作品のネタバレになる可能性のある記述あり。未読のかたはご注意を!

しかしまあ、不動高校ってのは一体どんだけ不気味な学校なんだろうか。ついこの間、連続殺人を起こした学生がいて、次に教師に扮した殺人鬼がいたかと思えば、またも今回の連続殺人事件である。それでも、新入生は次々と入学してくるんだろうなぁ。不思議だ...。などというツッコミは、このシリーズではタブーである。全ての事件がツッコミどころ満載のシリーズなのだから。

過去の3作品の犯人には、同情の余地があったのだけれど、この犯人は自己の保身ばかりを考えている小心な人間。その気の小ささゆえに犯行を重ね、最後の最後まで潔くない。シリーズ中でも1,2を争うくらいの最低な犯人かもしれない。

今回は、最初の殺人事件のトリック解明がキーになるのだが、こんなに上手くいくのかなぁとちょっと引っかかる。机上では可能なんだろうけれど、実際にはどうなのだろうか。殺されたるい子が残した暗号文は、結構使い古されたタイプのものだし、謎解きよりも雰囲気の方を楽しんだ方がよい作品かもしれない。

美雪が、この事件の被害者となり、生死の境をさまようことになってしまう。美雪を危険にさらした責任を感じ、事件から手を引こうとする金田一。金田一の行動の裏にはいつも美雪の存在がある。この2人の絆の強さを改めて感じる作品だ。
にしても、美雪ちゃん。これから先も金田一にくっついているせいで、何度も危険な目に遭ってしまうのよねぇ。でも、シリーズになくてはならないヒロイン。2人の将来を見守り続けたいものだ。

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2008/12/04

金田一少年の事件簿(File03)

金田一少年の事件簿 (File03)
原作:天樹征丸、金成陽三郎
漫画:さとうふみや
★★★★☆

金田一少年シリーズの第3作目。「雪夜叉伝説殺人事件」である。

演劇部に属する七瀬美雪が先輩からTV局のバイトを依頼された。当日、体調を崩した美雪の代わりにバイトに行くことになった金田一。バイトの内容は、どっきりテレビのエキストラ。雪に包まれた山荘での殺され役なのだ。
そこへ刑事役として登場したのが、本物の警視庁の刑事で金田一とも親しい剣持警部とその上司である明智警視。キャリア組として採用された明智警視は、人を見下したような態度が鼻につくタイプ。
どっきりテレビの対象は、アイドルの速水玲香と女優の加納りえ。
そう、この作品は、後に準レギュラーとなる「速水玲香」と「明智健悟警視」の初登場作品なのだ。

その昔、人買いに買われていった娘が、子どもを抱えて村に逃げ帰ってきたところ、人買いの仕返しを恐れて両親でさえも家に入れようとしなかった。吹雪で大荒れの中、赤ん坊は死んでしまい、娘は雪夜叉となって村人に復讐する...。この村に残る伝説だ。
どっきりテレビのニセ殺人事件のはずだったが、この雪夜叉伝説に見立てた本物の殺人事件が起きてしまう。
明智警視は金田一に推理での勝負を挑み、警察手帳を賭けての推理合戦が始まる。

明智警視のファンとしては、この初登場作品を読み返して、「?」と思ってしまった。こんなにもいけ好かない嫌味野郎だったっけ? これじゃ、めちゃくちゃ性格が悪いだけのぼんぼんじゃないの。
最近の明智警視は、冷静さのなかにも適度に人間味を覗かせる、すごくカッコイイやつなのに。
そういえば、この作品がドラマ化されたとき、明智警視役の某俳優がド素人みたいな演技して叩かれてたなぁ...。

一番肝心なトリックは、凡人には思いつかないもの。なぜに金田一にはわかってしまうのだろうか...?
恐るべしIQ180少年!
ただ、その他の殺人はちょっとお粗末かなぁ、なんて思ってしまう。特に最後の殺人はねぇ...。
やすやすと犯人の思惑通りに動いてしまう明智警視。その後の活躍から考えると、この事件の時は相当に調子が悪かったのかしら。

後に活躍するキャラの初登場作品というということで、星4つ。

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2008/12/03

金田一少年の事件簿(File02)

金田一少年の事件簿 (File02)
原作:天樹征丸、金成陽三郎
漫画:さとうふみや
★★★☆☆

金田一少年シリーズの第2作目。「異人館村殺人事件」である。

金田一の同級生である時田若葉が、教師である小田切と恋愛関係にあることが学校にばれてしまう。金田一の活躍で退学処分は免れたものの、故郷・六角村に呼び戻されることになった。実は、若葉には子供の頃から決められた許嫁がいるのだ。
しばらく経って、金田一とその幼なじみで同級生の七瀬美雪が若葉の結婚式に招待された。ここにどうしても連れて行ってくれと言ってきたのが、若葉の恋人だった小田切である。

20数年前に火事で焼けた教会を囲むように建っている6つの館。六角村の住人は6つの館の人間だけだった。そして、教会と6つの館の中に、それぞれ身体の一部分が欠けた7体のミイラが守り神として保存されていた。

若葉の結婚式の夜。儀式として新婦は教会の中で一晩を一人っきりで過ごさなければならないという。
しかし、中から厳重に鍵をかけられた教会の中で、若葉は首のない死体となって発見された。

金田一少年シリーズは、やたらと登場人物が殺されることが多いが、ここがその原点かもしれない。時田若葉が殺された後、6つの館の主人達が次から次へと殺されていくのである。
その犯行の鍵は、守り神として保存されている「7体」のミイラ。

単行本が発行された当時、某有名作家の超有名ミステリからトリックを盗用したのしてないのと騒がれていたが、文庫化されるにあたり、巻頭にその作品からトリックを使用している旨の文章が掲載されている。
1年ほど前、そのミステリを読んだのだが、金田一少年を読む前に読みたかったなぁと、少しこのコミックを恨めしく思った。

まあ、例に漏れず、誰も救われることがなく、血の気の多い事件である。
金田一少年の周りには、殺人者が何人いるんだろうか。そのうち、同級生もみんな殺されてしまうかもしれないなぁ(苦笑)。
あ、このコミックで青森県警の俵田刑事が初登場。
後に「異人館ホテル殺人事件」など、数作品で再登場する。

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2008/12/02

困った地球人

困った地球人
著者:柳沢有紀夫
★★★☆☆

「生で魚を食べる」「鯨を食べる」「裸で知らない人とお湯につかったりする」など、海外から驚かれるニッポンの文化。
ところがどっこい! 他国も人のことを言えた筋合いじゃないっすよ!
著者がお世話係を務める「海外書き人クラブ」の会員や、同会のウェブサイトに投稿されたビックリ外国人の目撃情報を集めた本書は、下記の7つの章で構成されている。

第一章 「超越」した人々
第二章 すばらしきかな市井の人々
第三章 「マナー」って何?
第四章 「プライド」って何?
第五章 世界のファッション大魔王たち
第六章 めくるめくグルメの世界
第七章 交通機関よ、どこへゆく

掲載されているビックリ話をひとつふたつご紹介。

***以下引用***

予想最高気温十五度の日に、
プールでひと泳ぎできる
オーストラリア人ってスゴイ!
もちろん「温水」ではない。

==========

運転手が遅刻したからといって、
電車の運行をキャンセルする
イギリス人ってスゴイ。

==========

ネパール国内を飛行機で移動。
到着したのは目的地とは全然違う場所。
大臣が急遽搭乗なさったからだとか。
路線便をタクシーにする
ネパールの政治家はとんでる。

***引用終了***

こんな感じにトンデモ地球人を紹介している。
トンデモ話のあとに、軽~くツッコミが入っているのが笑いを誘う。

気負って読む必要もなく、5分でも3分でも1分でも、ちょっと空いた時間に適当なページを開いて読むのには、うってつけ。
まじめに最初っから読んでも、読み終わるのに30分もかからない。
そのために550円も払いたくないよという方には、強いてお薦めはしないが、こんなゆるい本を読んでみてもいいんじゃないかな、たまには。

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2008/12/01

金田一少年の事件簿(File01)

金田一少年の事件簿 (File01)
著者:天樹 征丸、金成 陽三郎、さとう ふみや
★★★★☆

いわずとしれた金田一少年の事件簿における最初の事件「オペラ座館殺人事件」の文庫本である。
ミステリ小説が大好きな私だが、実は「金田一少年」の大ファンでもある。いろいろと名作からのパクリもあるが、それもまた楽しみのひとつといったところか。
このコミックに出逢ったのは、弟が友人から借りてきた「金田一少年の事件簿」の単行本1巻と2巻を暇つぶしに見せてもらったときであった。確か15年ほど前のことなのだが、それを読んだ1週間後には、その時点で発行されていた単行本が全巻うちの本棚に揃っていた。
その後、ノベル、CDブック、ツッコミ本など、いろんなものを手にすることになる。

また本書は、私に「オペラ座の怪人」に興味を持たせてくれた記念すべき作品でもある。この作品を読んで、「オペラ座の怪人」が好きになり、ミュージカルを見たり、ガストン・ルルーを読んだり、スーザン・ケイの「ファントム」と出逢ったりした。特にスーザン・ケイの「ファントム」は、私にとって一番大事な小説になっている。

さて、このコミック。
現在とは画風がかなり違っていて、懐かしい気がする。すでにオチはわかっているにも関わらず、手に取ってしまうと、ついつい最後まで読んでしまう。で、読み終わると次の巻に手をのばすのだ。
最初に読んだときには、ガストン・ルルーの名作ミステリーと同じトリックが作中で使われているので、その時点で犯人がわかってしまった(これってネタバレになるだろうか...?)。
トリックや人間関係など、それほど複雑ではないので、あまり頭を使わずに気楽に読めるのもポイントが高い。
やはりシンプル・イズ・ベストですよ。

最初の作品から、知人に殺人者がいたり、知人が次々と殺されたり、金田一少年ってスゴイ世界にいるのねと、改めて思った。

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